転職活動について『どっちが正解か意見が割れる疑問』をテーマに、シリーズでお届けする『どっちが正解?転職診断』。
第四回は『面接官「何か質問は?」あなた「ありません」or「ひねりだす」』がお題です。
面接の途中や最後に、面接官から「何か質問はありますか?」と聞かれることがあります。(過去1000回以上の面接同行で7〜8割)
特に無いですと答えたら「意欲の乏しい人」という印象を与えそうですし、かといって遠慮なく聞いたら、聞く内容と数によっては「自分勝手そう」という印象を与えそうで、悩ましい問題です。
しかも面接の最後という印象を左右しそうな場面に多く聞かれ、採否にも影響しかねません。
特に面接の最後の「何かご質問は?」を好印象で締めくくっていただく方法をご紹介します。
「何かご質問は?」には意図が3パターン
何か質問はありますか?
①求職者さんの疑問を残したくないという配慮。親切心。
基本はこのパターン。なのでご安心ください。
何か質問はありますか?
②求職者さんの姿勢・興味の度合いを問う狙い。
親切そうに油断させておき、この「試す質問」で切り込んでくることも…。
何か質問はありますか?
③形式上、お決まりで聞いているだけ。
この③の出現は低確率。
「人事担当者あるある」なのですが「質問をしてくれる=興味をそれだけ持ってくれている」という評価軸を持っている人は多いです。
なので求職者さんが質問するだけで「評価や印象がアップする」なんてことはよく起こります。
一方で面接官が「自分の手に余る」と思ってしまうと、マイナス評価になってしまうリスクもあります。多すぎる質問や、あまりにも難しい・答えにくい質問をするのは避けたほうが無難です。
上記を踏まえつつ、あなたが「何も質問がない」「聞きたいことがある」「攻めの質問で評価アップしたい」どのパターンでも評価アップさせる方法を1つずつ説明していきます。
質問がない。それでも評価アップする方法
面接官も感謝されると安心します。安心すると評価が甘くなりがちです。
なので「特にありません」とシンプルに回答せず、以下の表現をおすすめします。
「ここに来る前はいくつかあったのですが、今日ご説明いただいて、すっかり解決しました。ありがとうございます」
用意していた質問をど忘れした場合も使えますし、実は何も解決していなくても使えます。
会社の説明がほとんど無いタイプの面接だった場合は「いつ解決したんだ?」となってしまうので、以下の言い回し。
「もしご縁いただけた場合は、仕事の中で質問もでてくると思いますので、随時お聞きするようにします」
(単なる「ありません」より、少し愛想のある返事で、印象をマイルドにする狙い)
聞きたいことを聞き、評価アップする方法
質問の内容と仕方によっては面接官からの印象はわるくなることがあります。保身とも取れる事柄を一方的に聞いている印象を与える場合です。たとえば、
離職率、人員体制、
待遇(例えば退職金の詳細等)、
男女比、平均年齢、
人間関係(職場の雰囲気)、
自分と同年代の職員は何名ほどか、
リアルな帰社時間(残業)etc.
この手の内容をどんどん聞いていく…すると面接官に「そんなにウチの会社が心配なのか」という反感が生まれ、後味が悪くなってしまう場合があります。
質問1つだとしても、例えばお金のことだけをポンと聞いたら「お金のことだけが気になる人」という印象になる心配があります。
とはいえ質問せず入社してしまい、後悔はしたくない。そこで、聞く前に一言添えるのが得策です。
「どんな職場でも自分の努力次第だと思っていますので、心配はしていないのですが、イメージのギャップを少なくするためにお聞きしたくて…」
この手の一言を添えると、うまくいけば「前向きな人、しかも聞くべきことを聞ける」として良い印象を持ってもらえる場合があります。
(※とはいえ質問を3つ以下程度に絞った方が無難)
(業務の経験者が仕事の詳細を1つ1つ質問するのは例外です。多く聞いても的確な質問であれば、さすが経験者!という印象になりえます)
攻めの質問で評価アップしたい!
質問したいことは特にないけれど、どうせなら良い質問をして印象アップしたい。
そんなときは、面接官が
1.普段聞かれない質問
2.力を入れていることの話をしやすい切り口
この2点がおさえられると印象的になります。たとえば…
「社内の課題で、いま特に重要視されている…解決したい課題は、例えばどういったことでしょうか?」
「御社の強みの中で、いま特に力を入れているのはどのようなことでしょうか?」
上記がすでに面接の中で説明されている場合は「話きいてなかったんかいっ」と思われるので重複しないよう注意が必要です。
面接官も渾身の回答をしてくる可能性があるので「ありがとうございます、すごく具体的に御社がイメージできました」等、丁寧なお礼の言葉が必要です。
まとめ
面接では求職者さんが「しゃべりすぎる」と面接官が聞くのに疲れてしまうので、原則としてはシンプルさを心がけるのがベターではあります。
ですが最後の最後「何か質問はありますか?」と聞かれたら、それが最後ゆえに印象を決定づけるかもしれませんので、「ひとひねり」をおすすめします。
説明してくださったので解決しました(と感謝する)
自分の努力次第なので心配はしていませんが、ギャップをなくすためにお聞きしたいのですが(前置き)
課題(or強み)の中で今特に力を入れていることを知りたいです
余談:サポートで面接に同行する場合は、面接の流れの中で分けて質問をして、疑問・不安を残さないように心がけています(あるいは事前に確認)
弊社のサポート内容(無料)についてはご参考までに以下
以上、『どっちが正解?転職診断』シリーズ第四回でした。
こんにちは!関西で職業紹介をして7年目、当コラム担当の中村です!
(職業紹介事業許可: 28-ユ-301075)
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