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性格検査(適性検査)で思わぬ失敗をしないための注意点

生物学のテキストと板書ノートの手前に、性格は変えられるというメッセージ

こんにちは!関西で職業紹介をして7年目、当コラム担当の中村です!
(職業紹介事業許可: 28-ユ-301075)

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この記事を読んでほしいのは…

適性検査には性格検査と能力検査があって、そのうち「性格検査」が今回の題材です。ほとんどの転職系サイトでは能力検査の話が中心で、性格検査については正直に答えましょう、くらいの情報です。

たしかに性格検査は、穏やかで素直な気持ちでリラックスして回答すれば良いだけのものがほとんどです。集中を要するSPIなどの能力検査とは違います。性格検査は例えば「急にどうしようもなく不安になることがある」→「非常にある・たまにある・あまりない・全くない」みたいな質問に答えるだけの、至ってシンプルなものがほとんどです。

にもかかわらずなぜ記事にしたかと言うと、面接の緊張で疑心暗鬼になり、本来の自分の考えとは違った回答を選んでしまっている人がいることと、テストと聞いて思わず高得点を狙い、逆に思わぬ大失敗をしている人がいること。この2つが理由です。

①と②の人がいることは、性格検査を行う企業にとっても、実は適性が高いかもしれない人を逃してしまっていることになり、テストの逆効果であり、痛手です。これを解消するために、ぜひ①と②の方に読んでいただきたくて記事にしました。

尚、性格検査は様々な種類があり、この記事で紹介する方法では対処できないタイプのテストもございます。これまで1000回以上、面接に同行して見聞きしてきた適性検査(性格検査)は10種類を超えますが、性格検査はざっくり3タイプに分けることができ、3つのうち2タイプをカバーするゆるい記事であることをご了承ください。(カバーできない1タイプは、出現率が2割弱と低めなので、8割くらいはカバーできるとご理解ください)

性格検査はどんな種類があるの?

適性検査は日進月歩、今日も明日も進化して、古いものはなくなり、新しいものが開発されています。にもかかわらずここで実物を1つ1つ細かく紹介しても、書いた瞬間から時代遅れになりかねないので、ちょっと微妙ですよね…。

幸いなことに、性格検査の主流には大きく分けて3つのタイプがあるようで、私が社会人になった2008年から本年2021年に至るまで主流は変わっていないようなので、この3つのタイプについてまずご説明したいと思います。

タイプ1.似たような質問が50以上並び、3〜5つの選択肢から回答を選ぶ

Q.急にどうしようもなく不安になることがある
A.非常にある・たまにある・あまりない・全くない

Q.注意されると、カッなってしまうことがある
A.非常にある・たまにある・あまりない・全くない

Q.理由もなく体が重く、何もやる気が起きないことがある
A.非常にある・たまにある・あまりない・全くない

Q.をついたことがある
A.非常にある・たまにある・あまりない・全くない

Q.静かな場所で、じっとしていられないことがある
A.非常にある・たまにある・あまりない・全くない

上記のような「ある・ない」形式の他に、同系統タイプで「思う・思わない」形式などもあり、例えば以下のような形です。

Q.人とのコミュニケーションは好きな方だと思う
A.非常に思う・少し思う・あまり思わない・全く思わない

Q.体を動かすのが好きな方だと思う
A.非常に思う・少し思う・あまり思わない・全く思わない

そして「ある・ない」形式と「思う・思わない」形式が50問ずつ、合わせて100問。というような混合形式などもよく見かけますが、いずれにしても3つ〜5つの選択肢から回答を選んでいくイメージです。このタイプは最も多く見かけるタイプであり、通算1000回を超える面接同行時にて、これまであった4〜50回の性格検査のうち、およそ6割くらいの会社がこの形式を使っていました。

タイプ2.指定された絵を書く

りんごの実がなる木を書いてください。
・山、川、岩、木、花、田、家、人。これら全てを含めた風景を書いてください。

上記のようなテーマのある絵を書かせるタイプです。面接同行時にこれまであった4〜50回の性格検査のうち、2割強がこの形式でした。ただし福祉業界以外では、もう少し、割合が少なくなるはずです。

タイプ3.ひたすら同じ単純作業を繰り返し行う

このタイプで一番代表的なのが、クレペリン検査と呼ばれるもので、一列に並んだ一桁の数字を、左から右へ順に足していくテストです。(クレペリン検査は性格だけでなく能力検査も兼ねている)他にも同系統の性格検査で、特定の図形をひたすらたくさん書く、というものもあります。

面接同行時にこれまであった4〜50回の性格検査のうち、2割弱がこの形式でした。シンプルな対処法が特にご提示できないのがこのタイプです。練習のできるサイトが公開されているので、クレペリン検査があると事前に分かっている場合は練習しておくのも手かもしれません。

タイプ別の対処法

似たような質問が50以上並び、3〜5つの選択肢から回答を選ぶタイプ

このタイプで、注意すべきは主に以下5つのパターンが考えられ、対処法(必要な心構え)を1つずつ説明します。

①鬱(うつ)の傾向・怒りなど、感情の不安定さを問う項目
Q.急にどうしようもなく不安になることがある
Q.理由もなく体が重く、何もやる気が起きないことがある
Q.注意されると、カッとなってしまうことがある
A.非常にある・たまにある・あまりない・全くない

→非常にある、等を選ぶと不安のカウントがガツンと増えます。たまにある、等を選んでも、それが蓄積すると企業側は採用をためらう、というものです。嘘をついて回答する必要はありませんが、退職の苦労、転職活動の不安、そういった心境で回答しないようにご注意ください。

②正直さを問う項目
→似たような質問に対する回答の一貫性からも「正直さ」は判定されますが、それ以外に
Q.嘘をついたことがある
A.非常にある・たまにある・あまりない・全くない

この手の質問に「全くない」を選ぶと逆に「正直さ」がマイナスになってしまいます。ご自身の心の声に従うべきとは思いますが、この場合で「あまりない」以外を選ぶ人はかなり少ないようです。(つまり「あまりない」をほとんどの方が選ぶ)

③活発さや、明るさを問う項目
→どんな仕事も大変さはつきもの。新しく仕事を始めるならなおさらです。元気が無いと、うまくいきにくいと企業側は考えます。なぜこの手の質問が注意かというと「仕事だったら割り切って頑張れるけど、本音の性格は暗くて、ぐーたらなんだよね」というような、日本人特有の謙虚さや、弱い自分を隠すのが怖いという心理が働いてしまい、

Q.人とのコミュニケーションは好きな方だと思う
A.あまり思わない あるいは 全く思わない
Q.体を動かすのが好きな方だと思う
A.あまり思わない あるいは 全く思わない

というような選択肢を重ねてしまうことです。仕事のときは頑張れているなら、仕事のときの自分モードで、選択肢を選んでいいのです。それは嘘とは言えないと私は信じ、転職支援をしています。

④どちらともいえない(中立)が回答にあるパターン
→少数ですが、性格検査の回答に「どちらともいえない(中立)」が含まれるケースがあります。回答の時間が短い、あるいはYES、NOを選ぶのが怖くて、ひたすら「どちらともいえない(中立)」を選び過ぎてしまうかたがいらっしゃいます。

これはオススメできません。意思が弱い、優柔不断という判定を受ける恐れがあるからです。もちろん、どう考えても「どちらともいえない(中立)」しか選べないケースもありますので、選ぶのが即マイナスではないことはご承知ください。

⑤高い評価を目指して、尖った回答ばかり選んでしまうパターン
→性格検査では、マイルドさ、穏やかさ、協調性が最も好まれるというものが多いです。イノベーションや、革命を目指せそうな気質は、要注意という扱いなんですね。せっかく普段は冷静にチームワークを発揮できる人なのに、圧倒的に高い評価を得ようとして、あるいは面接の逆境感で熱い思いがほとばしり、性格検査で大失敗する、なんてことがあります。

Q.ミスを見つけたら、相手に伝える必要がある
A.非常に思う・少し思う・あまり思わない・全く思わない

この手の微妙な質問ですね…。面接で気持ちが高ぶり過ぎて、この手の微妙な質問に「非常に思う」を連発しすぎると、熱血漢でなく、要注意という扱いになりますのでご注意ください…。

指定された絵を書くタイプ

りんごの実がなる木を書いてください。
・山、川、岩、木、花、田、家、人。これら全てを含めた風景を書いてください。

こういった作画系は、だいたいが心の闇の深さをチェックするために行われています。絵の上手い・下手は無関係の場合が多いので、まずはご安心ください。

とにかく、おふざけ無しで、自分自身が暖かい気持ち、豊かな気持ちになれる絵を、時間配分を意識して書けばいいのです。斬新な絵を描きたい!とか、リアリティーのある描写を!みたいなことを考える必要は無い、と言ってさしつかえないです。

ただし、山、川、岩、木、花、田畑、家、人、犬、猫…のような複数の指定があるときに、全体のまとまりを意識するあまり、描き漏れが出ないようにはご注意ください。とにかく絵が苦手で、描いたものの1つ1つの判別ができないと思ったら、小さく文字「猫」「人」と書き添えるのも手です。

特に福祉業界で働く皆様のために…

最後に改めて申し上げますが、性格検査はありのままの心でご回答いただくものです。本来、対処法など不要です。記事を作成すべきなのか、かなり迷いました。しかし、特に福祉業界で働く皆様の転職支援をしてきたことを振り返り、この記事は必要だと感じて作成を決めました。

なぜなら、いまの日本で福祉業界は体力的にも精神的にもハードな環境にあるからです。介護では、少子高齢社会のために、利用者は多いのに対し、どこも担い手不足です。保育では、共働き世帯の増加で、保育園の数も、園に期待される役割も増加しているのに対し、やはり担い手不足です。心も体も疲れ果て、リセットするために転職する方々が多く、まだ落ち着いていないままに性格検査を受けると、どうしても不要な損をされてしまう方がいらっしゃるのです。

性格検査を開発・運営されている企業様、性格検査にお金を払って実施されている企業様、そういった皆様からもご理解いただける範囲で、最大限の注意を払って記事を作成したつもりではいます。もし何かお気づきの点がございましたら、ご忌憚のないお声を頂戴できますと幸いです。全てのお声に誠意を持って対応させていただきます。

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