はじめに
異業種から介護業界へ転身するなら、事前に初任者研修という資格を取っておくという手もありますが、安くても3万円、高い場合は7万円ほど費用がかかってしまいます。資格取得支援制度がある介護施設さんもありますので、そういった会社に入社すれば、働きながら安く、あるいは無償(タダ)で資格を取れる場合もあります。
尚、事前に資格を取らずとも働けるタイプの施設さんも多く、いきなりトライできる業界でもあります。その場合、介護業務がどんなものなのか全くイメージできないままの挑戦となってしまうので、少なくとも知っておいた方がいい、三大介助と呼ばれる代表的な3つの介護業務を3分ほどで分かる文量でスッキリご説明したいと思います。
食事介助
少々どっきりする話になりますが、食事介助は命にかかわる仕事です。食べなくては死んでしまうからという話だけでなく、喉につまらせて呼吸困難になり、お亡くなりになるケースがあるからです。そんな嘘でしょ?普通に注意して介助していればそんな事故、起こるはずない。そう思いたくなりますが、6年前に「食事介助で人をあやめてしまったことがあります」と言われて以来、私は本当に注意すべき業務だと思っています。
飲み込む力が低下して起こる窒息事故はもとより、食べ物や飲み物が食道でなく気道に行きやすくなる症状から、誤嚥性肺炎という病気を招くなど、高齢者の食事には苦労やリスクが多く発生します。姿勢に注意し、清潔な環境で楽しく安全に食べてもらえるようサポートし、口腔ケア(歯磨き等)も行い…。介助者が覚えるべきことは多いですが、水分補給を含めた食事で入居者さんが元気を回復することもよく聞きますので、ぜひ意欲的に挑戦いただきたく願っています。
また食事は、入居者さんにとって、日々の暮らしの中で最も楽しみにされている要素と聞きます。大変ではあるものの介助者が前向きであれば、入居者さんもどれほど幸せかわかりません。
尚、食事の時間が一斉形式で定まっている施設形態もあれば、ユニットケアと呼ばれる入居者さん個々の生活リズムを尊重しやすい形式で、食事の時間にある程度のゆとりがある場合など、大きな違いがありえます。また、食事介助の流れやルールの細部は個々の施設で様々です。
排泄介助(はいせつかいじょ)
おトイレにまつわる介助全般です。おむつをされていない入居者さんについてはトイレへの誘導と補助。おむつをされている入居者さんについてはおむつ交換を行うのが排泄介助です。
どの介護施設にしても車椅子の入居者さん・利用者さんは多いので、車椅子からトイレの座面への移乗(椅子から椅子へ移す)はよくある排泄介助です。力任せにやると自分は腰を痛め、相手も肌を痛めたり転落したりと危険ですので、シンプルなようで奥が深い介助業務です。
またおむつ交換についても、適切なサイズ(吸水力が充分か、横モレしにくい大きさか)をキツすぎず、ゆるすぎず、相手に負荷をなるべくかけず、かといって遅すぎないテンポで手早くできるか…これもシンプルなようで奥が深い介助業務です。
特に水分補給は高齢者の健康維持にかなり重要と、多くの介護施設さんがおっしゃっていますので、その水分補給と対の関係とも言える排泄介助は、レベルを高める価値がかなりあるといえます。
入浴介助
入浴介助については、入居者さんには介護の法令で週2回以上、お風呂に入っていただく必要があると決まっていることを基準に、1週間の中でスケジュールを決めて行われています。
方法は個浴と機械浴という主に2パターンに分かれます。個浴というのは一般の家庭にあるお風呂をイメージしていただくと早いです。その普通サイズのお風呂に多くの手すりがついていて、介助しながらお風呂に入っていただくイメージです。介助するとはいえ、本人さんが起きる・座るをある程度出来ないといけませんので、車椅子や寝たきりの方を個浴に〜というのは無理があります。
機械浴については、特浴(とくよく)とも呼ばれ、座った姿勢で小さなシェルター状の機械に入り、お湯で包まれるタイプと、寝た姿勢で同じくシェルター状の機械に入り、お湯で包まれるタイプがあります。1台で数百万円します。非常に頼もしい機械ですが、大事に長く使う必要がありますね。
他に、一般浴(大浴場)と中間浴(リフト浴)があります。ただ近年では、大浴場を作っていない、あるいはあるけど使っていない施設さんが増え、個浴か、機械浴が主流になりました。中間浴というのは個浴や大浴場にリフトを使って入っていただくものですが、利用者の心理として少々怖い思いをさせてしまう場合が聞かれ、採用している施設は多くないという現状です。
入浴介助の手順は①誘導、②脱衣、③入浴、④着衣、⑤誘導、この流れです。「髪を乾かす際や、更衣時に肌を傷つけない」「転倒、転落、温度変化に気をつける」など細かい注意点もあります。
男性スタッフが女性の入居者さん・利用者さんの入浴介助を行う際には、羞恥心に配慮することはもちろん、普段からコミュニケーションを行い信頼関係を築くことで、同性介助ができなくてもスムーズに介助させてもらえるようになるようです。
百聞は一見にしかず
以上が3分で説明できる範囲の三大介助の要点です。介護業務の中心となる3つの業務なので、もし強く興味を持たれたのならば、次は施設を実際に見学されるなりのアクションをオススメいたします。
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